北米時間2024年5月20日,Intelは,ノートPC向け次世代CPU「Lunar Lake」(開発コードネーム)が2024年3四半期に登場すると発表した。CPUコアのアーキテクチャを更新しており,性能や電力効率を大きく改善するという。また,AI処理に使用する推論アクセラレータ「Neural network Processing Unit」(NPU)の強化や,次世代GPUアーキテクチャ「Xee 2」を採用した内蔵GPUの搭載で性能向上を実現しているのも見どころだ。

Lunar Lakeの概要

 Lunar Lakeは,薄型軽量ノートPC向けの新CPUで,性能重視のP-coreは「Lion Cove」アーキテクチャを,電力効率重視のE-coreには「Skymont」アーキテクチャを採用する。クロックあたりの性能(Instruction per Clock,IPC)が向上しており,具体的なデータは示されなかったが,競合製品であるAMDのノートPC向けAPU「Ryzen 7 7840U」や,Chromebook向け新型SoC「Snapdragon X Elite」と比べて,高い性能を備えるそうだ。
 加えて,低消費電力版E-core「LP E-core」も改良しており,電力効率を改善しているとのこと。

競合製品と比べて高い性能を備える

性能だけでなく,電力消費も少ないという

 また,NPUの性能は,前世代の「Core Ultra」における11 TOPSから,45 TOPS以上へと大きく向上した。

 Xee 2を採用した統合GPUは,Core Ultraと比べて,最大で1.5倍の性能向上を実現する。また,NPUとは別にAI処理用アクセラレータである「Intel Xee Matrix Engine」(XMX)を搭載しており,60 TOPSを超える演算性能を発揮するという。

内蔵GPUには,AI処理用のアクセラレータを搭載する

 今回は,Lunar Lakeの概要と登場時期が明らかになっただけだ。2024年6月に行われる「COMPUTEX 2024」では,IntelのCEOを務めるPat Gelsinger氏による講演も予定されており,この場でさらに詳細な情報が明らかになると思われる。
 

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