東ソーが生産能力を増強する分離精製剤

東ソーは8日、バイオ医薬品などの製造工程で使われる化学品の生産能力を2割増やすと発表した。約140億円を投じ、四日市事業所(三重県四日市市)に製造設備を新設し、2027年6月から稼働を始める。抗がん剤などのバイオ医薬品市場の拡大に合わせ、需要が増えるとみる。

生産能力を増やすのは、医薬品の原料液から目的成分を抽出する「分離精製剤」。バイオ医薬のうち抗体医薬品向けなどで使われてきたが、核酸医薬品向けにも需要が伸びているという。

これまで南陽事業所(山口県周南市)で生産してきたが、四日市事業所でも生産できるようにする。南陽事業所の新設備が7月に完工し、生産能力が7割増える予定だ。四日市事業所の新設備の稼働で、さらに2割増える。生産拠点を増やし、安定供給する体制を整える。

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