日産「サクラ」の4月販売台数は1000台を割った

日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が8日に発表した販売台数を集計したところ、4月の国内電気自動車(EV)販売台数は前年同月比54%減の2866台だった。新車に占めるEVは1.1%で、2022年5月以来の低水準となった。

国内の新車EV比率は2%台で推移していたが、24年1月以降、4カ月連続で2%を割った。1.1%という数字は国内EVのけん引役の日産自動車の軽EV「サクラ」が発売した直前期(22年6月に発売)の水準になる。

サクラの4月の販売台数は国内EV全体の32%を占める910台だったが、前年同月比でみると62%減った。日産が国内で販売する他のEVでも、リーフが73%減の228台、アリアが77%減の248台にどどまった。

国産EVの失速にはいわゆる新商品を積極的に取り込む「アーリーアダプター」が一巡したのが背景にあるほか、各メーカーが展開する車種数も限られている。気温の低い場所ではEVの充放電性能が落ちることも、購入が広がらない要因となっている。

一方、輸入EVの販売台数が2カ月連続で伸び、輸入車全体の8%を占めた。スウェーデンのボルボ・カーの多目的スポーツ車(SUV)「EX30」やフォルクスワーゲンの「ID.4(アイディー4)」などが好調だ。輸入車では各メーカーが多様なEVモデルをそろえており、顧客の選択肢が増えている。

足元で国内市場の主役は依然、燃費性能が高いハイブリッド車(HV)だ。国内新車販売(軽自動車を除く)の61%をHVが占めた。車名別ランキングではHVが中心のトヨタ自動車の「ヤリス」が1万3765台と、普通車では最も売れた。

軽乗用車を含む全体のトップはホンダの軽「N-BOX」だった。4月の販売台数は27%減の1万4947台に落ち込んだものの、9カ月連続で首位となった。

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