握手を交わすUBE三菱セメントの次期社長に決まった平野和人副社長(左)と会長に就く小山誠社長(26日、東京都千代田区)

UBE三菱セメントが26日に開催した社長交代の記者会見で、次期社長に就任する平野和人代表取締役副社長は「まず国内で利益を確保し、温暖化対策などに投資していく」と話した。同社は17日、平野氏が2025年4月に社長に昇格する人事を発表していた。会見で平野氏は脱炭素や海外事業などに注力していく方針を示した。

22年4月以来、約3年ぶりのトップ交代となった。小山誠代表取締役社長は代表権のある会長に就く。

東京都内で開いた記者会見で小山社長は「新社長はスピード感を持って決断し実行できるリーダー。変革と成長に向けて舵(かじ)を取るのにふさわしい」と話した。平野氏は「課題を抱えるなかで大変なことになったと思ったが、社員やグループの方とよく議論しながら責任を持って使命を果たしていきたい」と意気込んだ。

平野氏は海外事業について収益の柱となっている米国事業だけでなく、オセアニアなど環太平洋地域の新拠点を開拓する方針を示した。また25年4月からはセメント価格を1トン2000円以上値上げすると打ち出しており、「カーボンニュートラルへの対応など事業継続のため必要」(平野氏)と強調した。同社は30年度までに営業利益750億円、自己資本利益率(ROE)8%以上を目指す。

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