システム導入により、これまで手書きで記録していた賞味期限の印字をデジタル化した

ニチレイフーズは、福岡県宗像市の米飯専用工場に独自のデジタル帳票システムを導入したことで年間300時間分の作業を削減した。既存のシステムと連携させることで、生産効率の向上や人為的ミスの防止にもつながった。既に他工場への導入も進んでおり、2024年度末までに計5つの工場への導入を目指す。

23年4月の「キューレイ第三工場」稼働時に、デジタル帳票システム「NDPS(Nichirei Digital Paperwork System)」を導入した。外部のDXツールを既存のシステムと連携できるようにカスタマイズしたという。「NDPS」導入で、機器情報や出来高、品質管理情報などを記録していた紙の帳票を全てデジタル化した。紙の帳簿で年間約2万8000枚を削減した。

生産計画を自動的に立案する既存システムとNDPSを連携することで、必要な帳票を端末に自動的に出力できるようになった。これにより帳票の印刷や生産ラインへの配布、記録後の集約・確認等の作業が削減され、1日あたり1時間30分、年間だと300時間の作業を削減した。帳票の配布ミスなど人為的ミスの防止にもつながった。

加工状況を記録するシステムや工場内のカメラ、生産設備管理システムなどとも連携した。これにより稼働状況を遠隔モニター上でリアルタイムデータで管理できるようになった。トラブル発生時にも生産ラインを巡回せずに迅速な状況把握が可能となった。

NDPSは船橋工場(千葉県船橋市)や関西工場(大阪府高槻市)の一部ラインにも導入している。24年度中に計5工場での稼働開始を目標にし、来年度以降の導入拡大も目指す。

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