JR西日本は18日、北陸新幹線の金沢―敦賀間の営業区間で、2029年度にも運転業務を一部自動化すると発表した。JR東日本と共同研究する「レベル2」の自動運転技術で、運転士が乗務しながら速度制御や停車を自動化する。働き手減少に向けた営業運転の自動化に備え、安全性向上や省エネルギー効果を検証する。
「かがやき」などに使われる車両を使用する。JR西は北陸新幹線で22年度から自動運転の実証実験に取り組み、23年からJR東と共同研究を進めている。まずJR西の営業エリアである金沢―敦賀間で、走行中の車両ごとに次の駅の到着時刻を予測して速度調整する。検証を受けてJR東の営業エリアでも導入を検討する。
新幹線は高速走行で駅間の距離が長いため、運転士の熟練度合いで運行時間の正確さや電力消費に差が出やすい。北陸新幹線での半自動運転の導入で、JR西の営業エリア(糸魚川―敦賀間)で5〜10%の電力削減効果を見込む。運行時の速度制御や停車を自動化し、運転士が運行中の安全対策や事故発生時の避難誘導に注力できるようにする。
JR東海は28年ごろに東海道新幹線で自動運転を導入する予定で、JR西もJR東海の技術を山陽新幹線で30年代に導入する。JR東は上越新幹線で28年度にレベル2の自動運転を導入し、29年度には回送列車で完全無人のドライバーレスとなる「レベル4」の自動運転を導入する。
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