埼玉県戸田市は、市民からの問い合わせに生成AI(人工知能)を使って回答するサービスの実証実験を始めた。日本語に加え英語や中国語での質問も受け付け、文章や音声での問い合わせにも対応する。外国人を含む市民からの問い合わせ対応をスピードアップするともに、市役所の業務効率化につなげる狙いだ。

英語での問い合わせにも対応する(戸田市の実証実験画面)

実証実験は対話アプリ「LINE」を使って6月30日まで実施する。文章で質問した住民にはチャットで回答し、通話での質問に対しては音声読み上げでも回答する。同市は2023年12月に生成AIを使った応答サービスの実証実験第1弾を実施。今回は多言語化などの対応を追加で実証する。

正式なサービス開始は決まっていない。今回の実証実験を通じて修正を施し、回答精度を引き上げて実用化を目指す。

荒川を挟んで東京都と接する戸田市は、外国人の住民が増加傾向にある。23年4月時点で7500人強が暮らしており、総人口に占める外国人の割合は5%を上回る。外国語対応の専門職員はおらず、これまでは問い合わせへの応答に時間がかかっていた。デジタル技術を活用し、外国人も含めた市民の利便性を高める考えだ。

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