JR東日本は27年度までに約20種類の会員IDを順次統合する

JR東日本は17日、グループの共通IDサービス「JRE ID」を2025年2月に始めると発表した。交通系ICサービス「モバイルSuica(スイカ)」や切符予約サイト「えきねっと」などの各機能を1つのIDで使えるようにする。27年度までに約20種類の会員IDを統合することで利便性を高め、各サービスとの接点を持たせやすくする。

まずはモバイルスイカのみを対象とする。えきねっとや経路検索サービス、通販サイト「JREモール」なども共通IDで順次使えるようにする。各サービスの利用者は既存の会員IDでログインし、共通IDへの切り替え手続きを済ませる必要がある。初めてJR東の対象サービスを使う場合、先に共通IDを発行すれば各機能を使える。

JR東は08年にも各サービスをまとめて使える共通サイト「My JR-EAST」を始めたが、利用には各IDを発行した上でそれぞれを連携させる必要があった。管理に手間がかかる設計のため登録が伸び悩み、24年9月にサービスを終了した経緯がある。

28年度にはモバイルスイカやえきねっとなどの各機能をまとめて使える共通アプリ「Suicaアプリ(仮称)」を導入する。会員IDの統合でデータ基盤を整え、利用者ごとの嗜好や健康状態に沿ったサービスを提案できるようにする。

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