サントリーホールディングス(HD)は12日、鳥井信宏副社長(58)が社長に昇格する人事を発表した。新浪剛史社長(65)は代表権のある会長に就く。佐治信忠会長(79)は留任し、取締役会議長を兼務する。人事は同日開催した臨時取締役会で決定した。来年3月25日に開く定時株主総会を経て就任する。創業家出身の社長は佐治会長以来で、社長交代は10年半ぶり。

鳥井氏は経営全般を指揮しつつ、HD傘下で国内の酒類事業を手掛けるサントリーの社長も続投する。新浪氏は海外事業を中心に経営をサポートする。鳥井氏は記者会見で、「新浪新会長と二人三脚で力強く率いていきたい」と強調。「世界の名だたるグローバルメジャーと伍(ご)していく上で、国内酒類事業を盤石にし、収益力をより圧倒的なものにしていきたい」と抱負を述べた。

鳥井氏は、1899年に「鳥井商店」を創業した鳥井信治郎氏のひ孫。佐治会長まで4代続けて創業家出身者が社長を務め、2014年に新浪氏が創業家以外から初めて就いた。

握手するサントリーホールディングスの新浪剛史社長(左)と次期社長に決まった鳥井信宏副社長=12日午後、東京都港区

記者会見するサントリーホールディングス次期社長の鳥井信宏副社長=12日午後、東京都港区

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