札幌国税局は2023酒造年度の新酒鑑評会の審査結果を発表した。精米歩合(削った後の米の割合)を高くし、米本来の味を引き出した日本酒が対象となる「軽精米ゴク味酒の部」では、田中酒造(北海道小樽市)と上川大雪酒造緑丘蔵(北海道上川町)の日本酒が初めて金賞を受賞した。
日本酒では精米歩合が低く、すっきりとした味わいの吟醸酒などが高単価になる傾向がある。一方で海外では、米をあまり削らずにつくった日本酒の濃厚な味が好まれる場合も多いという。インバウンド(訪日外国人)や輸出需要を踏まえ、新しい評価軸として新部門での授賞を始めた。
田中酒造は仕込む際に使う水の一部に清酒を使った日本酒で受賞した。田中一良代表は新部門について「自由に独自性を酒造りに盛り込める。今後もいろいろな挑戦をしていきたい」と話した。
「きたしずく」や「彗星(すいせい)」など北海道産米を用いた吟醸酒の部門では日本清酒(札幌市)など6蔵の15点が金賞を受賞した。高砂酒造(北海道旭川市)と男山(同)は4年連続の金賞獲得となった。
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