アストロスケールは11日、同社開発の人工衛星「アドラスジェイ」が高速で移動しているスペースデブリ(宇宙ごみ)から約15メートルの距離までの接近に成功したと発表した。同社によると、民間企業が実際のデブリに接近した世界で最も近い距離という。将来のデブリ除去サービスの実用化などにつなげる。
デブリは2009年に打ち上げられた日本のH2Aロケットの上段の残骸。24年2月に打ち上げたアドラスジェイは5月に約50メートル、7月に約20メートルまでの接近に成功した。その後、衝突回避機能を実証するためデブリから離れ、11月に約15メートルまで接近したという。
今回の接近では、将来のデブリ除去の際に想定している捕獲部位の下方約15メートルに機体を位置付け、一定時間維持することもできた。デブリは秒速約8キロメートルで飛び回っており、接近や捕獲の難易度が高い。
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