KADOKAWAは11日、韓国カカオ子会社のカカオピッコマ(東京・港)と業務提携したと発表した。16日にも共同で新たな電子漫画配信サービスを始める。KADOKAWAはカカオピッコマの事業基盤を活用して、電子漫画事業を拡大する。
カカオピッコマは日本最大級の電子漫画配信プラットフォーム「ピッコマ」を運営する。毎月1000万人が訪れる。
両社は共同でピッコマ内に「MANGAバル」を立ち上げる。創刊時にはオリジナル作品を曜日ごとに1作品、計7作品を週刊連載する予定。少年向けのファンタジーアクション、熊を題材としたコメディーなどを配信する。更新日当日なら無料で最新話を読める。27年度にも読者数で月間300万〜500万人、売上高で30億〜50億円を目指す。
KADOKAWAは電子漫画サービス「カドコミ」などを手掛け、同社の電子書籍事業の売上高は過去5年で年平均15%以上伸びている。配信プラットフォームの大手と組むことでヒット作を狙う。27年度に7000点以上の新規IP(知的財産)の創出を目指す。
カカオピッコマは16年にピッコマを始めた。毎日1作品につき1話無料で読める仕組みなどを日本で初めて導入した。16万点以上の作品を投入するなどし、累計ダウンロードは4500万を超えた。
ただ、電子漫画配信プラットフォームは韓国ネット大手ネイバー系「LINEマンガ」など競合が多い。独占配信する作品の数がカギを握り、独自のIPを持つKADOKAWAとの協業にメリットがあると判断した。
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