【ベルリン共同】ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の工場閉鎖計画を巡り、ドイツ国内工場のほぼ全てに当たる9工場で9日、従業員らが再び時限ストライキを実施した。労使の溝は深まっており、ストにより経営側に圧力をかけて、譲歩を迫る狙い。9日は労働組合と経営側との4回目の労使交渉も行われた。労組側はストの拡大も警告している。
経営側は国内で少なくとも3工場の閉鎖や数万人規模の人員削減、10%の賃金カットを労組に提示。労組は人件費抑制のコスト削減案を示して撤回を迫ったが、経営側は拒否し、これまでの交渉は平行線をたどっている。
同国最大の産業別労組IGメタルによると、9日は各工場で従業員が4時間にわたって業務を停止。「警告ストライキ」と呼ばれる時限ストで、2日の1度目は約10万人が参加した。
VWは、中国市場での競争激化や電気自動車(EV)の世界的な販売失速で業績が悪化し、抜本的な経営の立て直しを迫られている。本拠地のドイツ国内で工場を閉鎖すれば、1937年の設立以来、初めてとなる。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。