佐川急便が開発したボックス資材(同社提供)

 クリスマスケーキや、おせちを冷蔵や冷凍で配達する「クール便」が今月下旬のピークを前に急増し、早くもピンチを迎えている。物流各社は機材確保や保冷資材の開発など受注態勢を強化するが、人手不足でドライバー確保も綱渡りの状態。クール便を出荷する企業には「分散発送」を、受け取る消費者側には「余裕ある日程での指定」を呼びかけている。  佐川急便では、昨年12月のクール便の受注数が平均的な月の2・5~3倍に上った。今年はさらに増える見込みで、背景にはインターネット通販によるおせちの購入が盛んになっていることなどがある。既設の保管庫では足りず、全国の営業所に計200個を超える冷蔵冷凍コンテナを臨時で設置し、食品メーカーの倉庫も借りて対応する。  おせちなどを取り扱う「食文化」(東京)は、早い時期に配送指定するとお得に購入できるようにした。通信販売大手のジャパネットたかた(長崎県佐世保市)では計画的に出荷したり、複数地域の保管庫であらかじめ配達地域別に仕分けたりしてから発送するよう取り組む。

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