スマートフォン決済のPayPay(東京・港)は5日、他社のクレジットカードを利用できなくする措置を撤回すると発表した。2025年1月から利用を停止する予定だった。他社のクレジットカードを閉め出すことに反発の声をあげた一部の利用者に配慮した。
他社のクレジットカードの取り扱いを巡っては混乱が続いていた。PayPayでスマホ決済をする場合、事前に銀行口座からチャージ分を引き落とすか、登録したクレジットカードで支払うなどの手段を選べる。PayPayは23年5月に自社で発行するクレジットカード「PayPayカード」のみを利用可能とし、同年8月から他社のクレジットカードを対象から外すと公表していた。
ただ、発表直後にネット上を中心に反発する声が上がり、他社カードの利用停止を25年1月に延期するとしていた。PayPayによると1カ月の総決済回数に占める他社カードの割合は1%程度にとどまるが、「少数ユーザーにも配慮した」とし、利用停止も撤回する。
PayPayはクレジットカードの取扱高で競合の楽天グループに後れを取っており、自社のカードに限定することで顧客を囲い込む方針だった。楽天との差を埋めるには、計画の見直しを迫られそうだ。
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