「鋼材販売数量の減少が響いている」と話すのは電炉大手の中山製鋼所の中村佐知大専務だ。2024年4〜9月の連結純利益は32億円と、前年同期比で27%の減益となった。建設・製造業向けの需要が停滞しているほか、安価な輸入材の流入が続いている。
生産する鋼材は、建設業のなかでも中小の建築物件向けが多い。これらの工事が「人手不足や資材の高騰などから、進捗の遅れや中止が相次いでいる」という。売上高も4%減収となった。
今後についても「鋼材価格の先安観があることから、買い控えが続くだろう」と話す。原料の鉄スクラップの価格が下がっているが、すでに大半を手当てしており「調達価格の下落効果が業績にすべて反映されるわけではない」。通期でも純利益は前年比38%減の55億円を見込み、従来から17億円下方修正した。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。