キリンビールとヤッホーブルーイングは4日、口コミだけでクラフトビールを注文するバーを東京・渋谷に開業した。来場者は壁に貼られた口コミを頼りに、9種類の中から自分好みの1杯を決める。8日までの5日間限定で、3400人の来店を目指す。
店名は「クチコミで味わうビアバー」。キリンのスプリングバレーブルワリーやブルックリン・ブルワリー、ヤッホー、銀河高原ビールの4ブルワリーのクラフトビールを用意した。300ミリリットルで価格は500円。1人1杯限りとし、飲んだ後に「種明かしキット」で商品名が明かされる。
味わった後はステッカーに感想を書き、次の来店客の参考にしてもらう。ヤッホーによると、クラフトビールを飲むきっかけの1位は「家族や友人に薦められたから」。営業部門統括ディレクターの宮越裕介氏は「まだよく知らないクラフトビールは選びづらいと感じる人が多く、第三者のおすすめが飲むきっかけにつながる」という。
クラフトビールは主に中小メーカーが長期熟成など独自の手法で生産するビール。キリンによると、国内のビール系飲料市場に占めるクラフトビールの割合は金額ベースで3%弱だ。キリンの大谷哲司・クラフトビール事業部長は「市場は右肩上がりだが、まだ小規模。『何者か分からない』というバリアの解消が必要」と話した。
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