11月19日、トランプ次期大統領が見守るなか打ち上げられたスペースXの大型宇宙船「スターシップ」(米南部テキサス州)=ロイター

【ヒューストン=花房良祐】米起業家イーロン・マスク氏が率いる宇宙開発会社スペースXが定期的に実施している投資家への非公開株の売却で、自社の企業価値を2024年前半に比べ7割増の約3500億ドル(約52兆円)と評価していることが3日までに明らかになった。マスク氏が支持したトランプ氏が次期大統領に当選したことが事業の追い風になるとの見方が強まっている。

米ブルームバーグ通信が伝えた。スペースXは上場していないが、非公開株を定期的に投資家に売却している。売却を巡る交渉時の評価額が明らかになった。

24年前半には2100億ドル、11月には2550億ドルと報じられていた。非上場のスタートアップとしては世界で最も企業価値が高いとみられる。

トランプ氏は大統領1期目に有人宇宙探査に積極的な姿勢を示していた。スペースXは大型宇宙船「スターシップ」を開発して月や火星の有人開発を目指している。11月下旬の打ち上げの際には、トランプ氏が南部テキサス州の宇宙基地を訪問しマスク氏と一緒に見学した。

トランプ氏との関係の近さがマスク氏のビジネスの追い風になるとみられている。マスク氏が率いる企業で唯一上場している電気自動車(EV)大手テスラは大統領選後に株価が急上昇している。

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