大日本印刷は29日、リクルートホールディングス(HD)や王子ホールディングス(HD)などが保有する大日本印刷株を売り出すと発表した。売り出し数は計1461万3800株。需給動向に応じて追加で売り出すオーバーアロットメントは219万2000株を上限とする。大日印は同日、自己株式の取得も発表した。
大日印株を売り出すのは計16社。追加売り出し分を含めると最大で発行済み株式数(自社株除く)の3.65%になる。29日終値ベースで380億円規模になる。大日印が政策保有株式を縮減する過程で同社株主からも大日印株の売却意向があったという。
大日印は同日、最大200億円の自社株買い実施を発表した。発行済み株式総数(自己株除く)の2.17%にあたる1000万株を上限とする。株主による大日印の株売り出しにあわせて実施することで需給影響を和らげる。
同社は2027年度までの5年間で計3000億円規模の自社株買いを実施すると表明している。25年4月末までで約1700億円と6割近くまで進捗する見通しだ。
大日印が11月に開示した半期報告書によると、同社の9月末時点の大株主上位10社から米エリオット・マネジメントが姿を消した。大日本はアクティビスト(もの言う株主)として知られるエリオットが大日印株をほぼ全て売却したとの認識を示している。
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