電子情報技術産業協会(JEITA)は29日、2024年9月の日本企業の電子部品出荷額が前年同月比で4%減となる3914億円だったと発表した。2カ月連続でマイナスとなる。産業機器市場の低迷や電気自動車(EV)需要の停滞が影響したとみられる。
部品の品目別で見ると、接続部品のコネクターは1%減って557億円だった。スイッチ部品は338億円と14%減となった。中国などの景気低迷の影響により、ファクトリーオートメーション(FA)などの産業機器向け部品を中心に伸び悩んだ。
国・地域別でみると、中国は前年同月比5%減の1417億円だった。欧州向け出荷は398億円と6%減り、米州向けは10%減の401億円となった。足元ではEVの需要が鈍化しており、EV向け部品などが振るわなかったとみられる。
新型モデルの発売に伴うスマートフォン向け需要や、データセンター向け部品は伸びたものの、産機やEV向けの不振を補えなかった。
24年4~9月の累計の出荷額は2兆2923億円だった。統計を取り始めた14年以降で最高額となる。先進運転支援システム(ADAS)などの普及に伴う部品の搭載点数の増加などが寄与したとみられる。為替の円安傾向も追い風となった。
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