サーバーの利用方法を実演するアサヒ飲料の社員(27日、東京都墨田区)

アサヒ飲料は27日、ウオーターサーバー事業に参入すると発表した。オフィスや駅舎といった場所にサーバーを設置する想定で、利用者個人が料金を支払う仕組み。水の購買意欲が高い若年層をターゲットに、2030年には3000台の設置と契約者数12万人を目指す。

サービスの名称は「WATER BASE(ウォーターベース)」。水道に直結するタイプで浄水機能を持ったサーバーをオフィスや公共施設に置き、飲料水を供給する。月額利用料金は1000円から1500円程度を想定している。まずは実証実験として埼玉県内のシェアオフィスに導入し、大学や駅に広げる。26年からサービスを始める。

利用者がアプリで表示されるQRコードをかざすと飲料水が出る仕組み。どこに置いたサーバーでも利用できる。アプリを通じて飲んだ水の量を確認できる機能があり、同社の濃縮飲料や香料を使うことで、水以外の味付けをした飲料が飲めるサービスへの改良も検討する。

全国清涼飲料連合会(東京・千代田)によると、23年のミネラルウオーターの市場規模は18年比で4割増(金額ベース)だった。特に若い世代で伸長しており、新サービスではこうした需要を取り込むねらいがある。

サーバーは無料で設置ができ、自動販売機のように商品の補充や硬貨の管理をする必要が無い。自販機に代わるサービスとして事業者に訴える。30年に21億6000万円の売上高を目指す。

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