IHIは25日、子会社のIHIアグリテック(北海道千歳市)が手掛ける芝草・芝生管理機器事業を芝刈り機メーカーの共栄社(愛知県豊川市)に譲渡すると発表した。事業を引き継ぐ新会社を設立し、その後に全株式を25年6月に共栄社に譲渡する。譲渡額は非開示。IHIは「選択と集中」を進め、成長事業と位置づける航空エンジンやロケット分野、アンモニア事業などに注力する。
IHIアグリテックの芝草・芝生管理機器事業では、スポーツ施設や公園の整備に必要な機器の製造・販売や保守などを手掛けている。一方、共栄社は100年以上の歴史を持つ芝刈り機・草刈り機のブランド「バロネス」を展開している。国内のゴルフ場などで無人の芝刈り機の需要が増加しているほか、共栄社が力を入れる海外市場の拡大もあり、製造能力や販売力の強化を図る。
IHIアグリテックは引き続きIHIの子会社として、肥料散布や収穫などに使う農業機器事業を運営する。IHIは10月にボイラー子会社の売却、今月6日には子会社のクレーン事業の譲渡を立て続けに発表しており、構造改革を早急に進めている。
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