イベントで植田総裁は、英語で講演を行ったあと質疑に応じ、今後の金融政策について「次回12月の金融政策決定会合まで1か月ほどあり、それまでに多くのデータが出てくるため次の会合での結論を予期するのは不可能だ」と述べました。
そのうえで植田総裁は、今後発表される経済指標の内容を見極めながら会合ごとに判断していく考えを重ねて示しました。
市場関係者の間では来月の金融政策決定会合で日銀が追加利上げに踏み切るかどうかに関心が集まっていますが、植田総裁は現時点で方向性は決めていないという考えを示した形です。
一方、外国為替市場では植田総裁の発言内容が報じられたあと急に円が買われ円高が進む場面がありましたが、その後は一転、円が売られるなど荒い値動きとなりました。
このところ外国為替市場では、日本やアメリカの金融政策が取り引きの材料となっていて、今後も日銀幹部の発言内容をきっかけに神経質な展開になる場面もありそうです。
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