記者会見する弘前大の福田学長=中央=ら(20日、青森県弘前市の弘前大病院)

弘前大学(青森県弘前市)と下北医療センターむつ総合病院(同県むつ市)は20日、オンライン診療を12月から開始すると発表した。むつ総合病院にいる患者を弘前大の医師がオンラインで診療する。まず内科や外科から始める。

オンライン診療は、弘前大が開発した独自の方法で実施する。セキュリティーを担保しながら、むつ総合病院のカルテの閲覧・記載が可能になるという。

弘前市とむつ市は片道3時間程度離れている。オンライン診療に切り替えることで、むつ市など下北地域から弘前大医学部付属病院へ通院する患者や、むつ総合病院に弘前大が派遣する医師の負担を軽減できる。

例えば、むつ総合病院が紹介し弘前大病院で手術を受ける患者が対象となる。通常、手術前には大学病院に出向いて複数回受診する必要があるが、患者や付き添い家族が長時間の移動や宿泊などをしなくて済むようになるという。

弘前大の福田眞作学長は記者会見で「地域医療の質を向上し、住民が安心、安全に医療を受けられる体制を整備して、地域社会への責任を果たしたい」と述べた。弘前大は今後、他の病院にも同様の取り組みを広げていく考えだ。

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