緊急事態には通常の薬事承認なしにサル痘ワクチンの供給が可能になる

明治ホールディングス傘下のKMバイオロジクスは20日、同社のエムポックス(サル痘)ワクチンについて、世界保健機関(WHO)が緊急使用リストに登録したと発表した。ワクチンの薬事承認を各国の規制当局から取得していない場合でも感染拡大などの緊急事態の際には接種が可能になる。

KMバイオロジクスのサル痘ワクチンは、乳幼児を含む全年齢を対象に、1回の接種で予防効果が得られるとしている。2022年に日本で承認を取得しているが、海外では承認を得ておらず、通常時の使用は認められていない。WHOのリストへの掲載により、国際的に懸念される緊急事態には国際機関がワクチンを調達し、各国へ供給できるようになる。

サル痘は発熱や頭痛などの症状に加え、特徴的な発疹が身体に出る。コンゴ民主共和国などアフリカ諸国で流行し、欧州や東南アジアでも渡航歴のある人を中心に感染が確認されている。

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