ENECHANGE(エネチェンジ)が14日発表した2024年1〜9月期の連結決算は売上高が前年同期比24%増の40億円、最終損益が24億円の赤字だった。主力の電気自動車(EV)充電事業で充電網の拡大や人材採用に伴う費用が増加し、赤字幅は前年同期(16億円の赤字)から広がった。
エネチェンジでは会計監査人だったあずさ監査法人の指摘により、EV充電事業を手がける特別目的会社(SPC)をめぐる会計処理問題が浮上した。投資の回収可能性が下がったとして、設置済みの充電設備について資産全額を減損処理した。
その後、金融機関からのブリッジローン(つなぎ融資)によって資金繰りの見通しが改善した。14日に発表した1〜9月期決算では新規に設置した設備については減損処理は実施しなかった。
あずさはエネチェンジの経営陣による会計不正への関与を指摘したが、エネチェンジが設置した外部調査委員会では認められなかった。その後あずさは会計監査人を辞任し、監査法人アヴァンティアが引き継いだ。
【関連記事】
- ・エネチェンジ、追われたCEOが残した傷 会計問題で迷走
- ・エネチェンジ追い込んだ100人監査、あずさが抱いた疑念
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。