楽天グループが13日発表した2024年1~9月期連結決算(国際会計基準)は、純損益が1503億円の赤字(前年同期は2084億円の赤字)だった。1~9月期の赤字は6年連続。基地局整備の負担が先行する携帯電話事業の営業赤字が要因だが、三木谷浩史会長兼社長は携帯事業の黒字化について「そんなに遠くない未来に実現できる」と語った。

売上高に相当する売上収益は、前年同期比8.5%増の1兆6176億円だった。

傘下の楽天モバイルが展開する携帯事業の調整後営業損益は1880億円の赤字。前年同期(2662億円の赤字)と比べ赤字幅が縮小した。回線契約数は今月10日時点で812万件で、23年末の652万件から増加した。

三木谷氏はオンライン形式で開いた説明会で、楽天モバイルは「グループ全体の成長のブースター(推進力)になっている」と強調。グループ会社のサービスから回線契約に至る利用者も多いとして、早期の黒字化に自信を示した。

24年7~9月期の3カ月間の連結業績では、営業損益が5億円の黒字となり、四半期ベースで20年4~6月期以来、約4年ぶりの黒字に浮上した。「楽天市場」などのネットサービス事業と金融事業が大幅増益となり、携帯事業の赤字を打ち消した。

オンライン説明会で2024年1~9月期連結決算の内容を説明する楽天グループの三木谷浩史会長兼社長=13日午後

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