JR北海道が13日発表した2024年4〜9月期の連結決算は、営業損益が178億円の赤字(前年同期は174億円の赤字)だった。札幌と新千歳空港を結ぶ「快速エアポート」の増発などが寄与して鉄道運輸収入は前年同期比7%増。新型コロナウイルス禍前の19年同期も上回ったが、修繕回数の増加や人件費上昇によるコスト増を吸収しきれなかった。
売上高にあたる営業収益は前年同期比2%増の755億円だった。不動産業は札幌駅前の商業施設「エスタ」が23年8月末に閉館した影響で減収となったが、ホテル業と物販・飲食業で売上高が伸び、全体では増収を確保した。
鉄道運輸収入は7%増の375億円となった。観光需要の回復や北海道函館市を舞台にしたアニメ映画の効果で新幹線利用が好調だった。ただ、特急などの輸送人員はコロナ前比で8〜9割ほどにとどまった。
経常利益は72%減の15億円、最終損益は27%減の85億円。経営安定基金の運用益が減少したため減益となった。
25年3月期通期の連結業績の見通しは据え置いた。
萩原国彦常務は13日の記者会見で、エスタの解体工事の進捗状況について「内装などから処理をしている」と述べた。跡地を含む地区での再開発を巡っては、資材価格などの高騰に伴い、規模縮小や完成時期の延期を含めた計画の見直しを進めている。
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