「AI-RAN」のアンテナ

ソフトバンクは13日、人工知能(AI)と無線アクセスネットワーク(RAN)を同一プラットフォーム上で動作できるシステムの開発を始めたと発表した。米エヌビディア製の処理能力の高い画像処理半導体(GPU)を使うことで、RAN容量を最大化したり消費電力を減らしたりできる。ロボットや自動運転での活用を見込む。

新システムの名称は「AITRAS(アイトラス)」。基地局の余ったリソースをAIの学習や運用に回し効率的な運用を目指す「AI-RAN(ラン)」構想の初の製品化になる。エヌビディアはGPUのほか、AI開発環境を構築するソフトウエアプラットフォームを提供する。企業が自動運転システムなどAIアプリケーションを開発できるようになる。

ソフトウエア大手の米レッドハットや富士通と連携し開発する。レッドハットはAIとRANの特性を踏まえたリソースの管理を担う。富士通は無線機のほか、ソフトウエアを使って基地局を仮想化する技術「vRAN」を提供する。

今後、ソフトバンクの商用ネットワークに導入するほか、2026年以降には国内外の通信事業者へ提供する。宮川潤一社長は同システムを「AI共存社会を支える、次世代社会インフラの実現に不可欠な存在」と述べる。

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