出光興産は石油製品の需要が低迷するなか、高機能材に注力する

出光興産は12日、農薬メーカーのアグロカネショウを買収すると発表した。TOB(株式公開買い付け)を通じ、約230億円を投じる。全ての株式を取得し、完全子会社化する。TOBが成立すればアグロカネショウは上場廃止となる。出光も農薬の製造・販売を手がけており、両社の販路を融通するなどして収益拡大につなげる。

買い付け価格は1株あたり1900円で、12日の終値に37%のプレミアムを乗せた。買い付け予定数は1211万5973株で、既存株主や市場から買い集める。期間は13日から12月24日まで。

買い付けの下限は66・67%とする。アグロカネショウは株主にTOBへの応募を推奨した。

出光は石油製品の国内需要が落ち込むなか、電子材料、農薬など高機能材にも力を入れている。出光とアグロカネショウの農薬は商品群に重複がなく、互いの売り上げを補完する関係が見込めると判断した。

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