札幌市豊平区にある総合病院「KKR札幌医療センター」の敷地内薬局の公募をめぐり、公契約関係競売入札妨害罪に問われた「アイン薬局」を展開する調剤薬局最大手「アインファーマシーズ」(同市白石区)元社長ら2被告の控訴審初公判が12日、札幌高裁(青沼潔裁判長)であった。弁護側が無罪を主張し、即日結審した。

 一審・札幌地裁では、いずれも懲役6カ月執行猶予2年の有罪判決を受けている。一審判決によると、同社元社長の酒井雅人被告(55)と同社元北海道支店長の新山典義被告(56)は共謀し、2020年12月の公募締め切り後に、土地賃料を他社よりも高額に差し替えて企画提案書を再提出し、「公の入札」の公正を害した。新山被告は、病院の事務部長だった男=同罪で有罪判決確定=から、アイン側が当初提案していた賃料が他社より安いことを伝えられ、再提出を持ちかけられていた。

 弁護側は、今回の公募は随意契約の一種で、「公の入札」には当たらず、同罪は成立しないなどと主張している。

 判決は来年1月28日の予定。(上保晃平)

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