INPEXや埼玉工業大学(埼玉県深谷市)などは12日、廃食油や廃動植物油などを原料としたバイオ燃料「リニューアブルディーゼル(RD)」で動く自動運転バスを公道で走行させる実証実験を実施した。INPEXは環境負荷の少ないRDの用途拡大に取り組んでおり、自動運転バスに供給するのは初の取り組みだという。
実証実験では、RDを燃料とする自動運転バスが深谷市民文化会館(同市)から約1.7キロのコースを15分かけて走行。市内の小学生や住人らを対象に試乗会も実施した。
出発式には同市の小島進市長、INPEXの宮永勝常務執行役員、埼玉工大の内山俊一学長らが参加。小島氏は「未来を担う子ども達に国内初の取り組みを披露することに意味がある」と語り、元気よくバスに乗る児童を見送った。
RDはトラックやタンクローリー車などの燃料として供給した実績がある。軽油と比べて価格が3〜5倍とコスト面の課題があるものの、INPEXは二酸化炭素の排出削減に役立つこと、公道でも使用できる点などをアピールして普及を目指す。
一方、埼玉工業大は自動運転に加えてクリーンエネルギーの研究にも力を入れており、将来は大学が開発したバイオ燃料などの活用も視野に入れているという。
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