オンラインの決算会見で説明するオリンパスの竹内康雄会長㊧

オリンパスは8日、オンラインで決算説明会を開いた。竹内康雄会長は違法薬物の購入疑惑で最高経営責任者(CEO)を辞任したシュテファン・カウフマン氏について「(薬物の)兆候は全く感じていなかったので驚いている」と話した。報酬については「辞任までの報酬は規則にのっとり支払う」と話した。

同日発表した2024年4〜9月期の連結決算(国際会計基準)は、営業利益が前年同期比18.7倍の705億円だった。前年同期に計上した米子会社関連の損失がなくなったほか、為替の円安が追い風となった。北米などで内視鏡も好調だった。売上高は10%増の4740億円だった。純利益は昨年4月に祖業の顕微鏡事業を売却した反動で、489億円と77%減った。

竹内会長はカウフマン氏の後任についての候補や時期については明らかにしなかった。カウフマン氏の経営判断については「CEOになる前から会社に貢献してきたこと、組織を強いリーダーシップで引っ張ってきたことは、確実に成果につながった」と説明した。

同社は重大な不正や役員としての義務違反があった場合に報酬を会社に返還させる「クローバック条項」を設定している。

再発防止策については「役員含めて社内教育をしている。今後は違法薬物の使用に関してどのような教育ができるか、徹底ができるか具体的に検討していく」(竹内会長)と説明した。

【関連記事】

  • ・オリンパス、カウフマンCEOが辞任 違法薬物疑惑
  • ・オリンパス前CEOにコカイン譲渡か 密売人の男を逮捕
  • ・オリンパス、CEOが辞任 好業績予想もブランドに傷

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。