住友ゴム工業は8日、2024年12月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比97%減の10億円になる見通しだと発表した。従来予想(11%増の410億円)から400億円下方修正し、一転して大幅減益になる。北米のタイヤ工場閉鎖に伴う構造改革関連損を計上する影響が出た。
売上高にあたる売上収益は2%増の1兆2000億円になる見通し。従来予想を据え置いた。7日夜には米タイヤ生産子会社であるスミトモラバーUSA(ニューヨーク州)での生産活動をすべて終了し、解散すると発表した。同社製のタイヤは人件費の負担や設備の老朽化で採算が悪化していた。24年1〜9月期に465億円の北米構造改革関連損を計上した。
解雇費用や途中解約違約金などの費用として、24年10〜12月期に約203億円、25年12月期以降に約79億円を計上する。タイなど他工場への生産移管で供給体制は確保できるとしており、北米のタイヤ事業の損益は25年12月期には22年12月期に比べて約300億円の改善効果を見込んでいる。
前提とする平均為替レートも1ドル=149円、1ユーロ=163円と従来(1ドル=153円、1ユーロ=165円)から円高方向に見直した。
同日発表した24年1〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比85%減の40億円、売上収益は3%増の8749億円だった。売上収益は過去最高だったが、北米工場閉鎖に伴う減損損失などが響いた。
【関連記事】
- ・住友ゴム、北米工場閉鎖へ 構造改革費用など700億円強
- ・住友ゴム、シリコンバレーに拠点 車両の故障予知を営業
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。