工作機械の大型展示会「第32回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2024)」が5日、東京ビッグサイト(東京・江東)で開幕した。出展社数は1200社超で過去最高となった。工作機械各社は人工知能(AI)やロボットを活用し、人手不足を補う新サービス・新製品の展示に力を入れる。
JIMTOFは1962年から2年に1回のペースで開催している。今回の開催期間は10日まで。来場者目標は13万人以上で、1割が海外顧客になると見込む。
DMG森精機はアーム型ロボットで加工物を入れ替える新システムを展示する。最大搬送重量は500キログラム。工作機械の側面に加工する部品を並べ、入れ替え作業をアームが自動で担う。
オークマはAIで工作機械の異常を検知する新機能を展示する。モーターの稼働状況などをもとにAIが将来の故障を予測する。工作機械の付属モニターに色別でリスクを可視化する。従来は作業者が機械の音で故障を判断していた作業を代替する。
ヤマザキマザックは、工作機械の土台となる構造部品に鉱石と樹脂を混ぜ合わせた「ミネラルキャスト」を使った新機種を展示する。鋳物を用いた従来機より加工精度を高めるほか、二酸化炭素(CO2)排出量も削減する。
ファナックは、車体部品をアルミ鋳造で一体成型する「ギガキャスト」の部品取り出しに使える新型ロボットを展示する。可搬重量は550キログラム。アームの可動範囲は従来製品に比べて1.3メートル長い4.6メートルとする。工作機械の頭脳となる数値制御(NC)装置では、加工前の検証作業をデジタルの仮想空間「デジタルツイン」で担うサービスを売り込む。
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