北海道とNTT東日本は1日、NTTグループが注力する次世代通信基盤「IOWN(アイオン)」の実証を公開した。約1.7キロメートル離れた場所をオンラインでつなぎ、両拠点でよさこい踊りを表示させた。IOWNを使用すると、通常のインターネット回線に比べて遅延が少なく、音楽に合わせて踊りの振りがそろう様子などを実演した。
北海道大学札幌キャンパス内にある、スマート農業教育研究センター内で開催した。NTT東によると、今回の実証では通常のインターネット回線では0.3〜0.4秒遅延したが、IOWNの場合は同0.03秒だったという。
NTT東は実証を通じてIOWNの認知度を高め、道内企業での活用事例を積み上げたい考えだ。実証公開に出席したNTT東の島津泰北海道事業部長は「(石狩市から苫小牧市にかけ、デジタル産業などが集積する)北海道バレーエリアに展開したい」と語った。2025年度後半をめどに道内企業などへの導入開始を目指す。
膨大なデータの活用が見込まれる首都圏にはデータセンターが集中する。北海道は冷涼な気候や再生可能エネルギーが豊富な点から、データセンターの立地増加が期待される。首都圏と北海道のデータセンターをIOWNでつなぐことも想定される。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。