第一三共は乳がん患者を対象にした治験の結果概要を公表した

第一三共は30日、主力の新型抗がん剤「エンハーツ」の乳がんを対象とした臨床試験(治験)について、第3段階の結果概要を発表した。一般的な化学療法のグループと比べて病状の改善がみられた。エンハーツは現在、一部の乳がんにしか適用が認められていない。日本を含めた世界各国で適用拡大に向けた承認申請の準備を進める。

今回対象としたのは最も患者数の多いタイプの乳がん。治験には866人が参加した。安全性についての新たな懸念は見つからなかった。治験の詳細な結果は今後、学会で発表する予定だという。

エンハーツは抗体薬物複合体(ADC)の一種。がん細胞に直接抗がん剤を届けられるため従来品より高い効果が期待できる。全身的な副作用を抑えられる利点もある。

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