日銀の金融政策決定会合は31日まで2日間開かれ、初日の30日は植田総裁をはじめ9人の委員が経済・物価の情勢などについて意見を交わしたとみられます。

このところ日銀は、利上げを検討していくうえでアメリカ経済の動向を注視するとしていて、最近の主な経済指標は市場の予想を上回っています。

ただ植田総裁は先週、訪問先のワシントンで「先行きに対して楽観論が少し広がりつつある気がしている」と述べたほか、日銀内でもアメリカ経済は慎重に見極めるべきだという意見が多くなっています。

さらに、植田総裁は会見などで「時間的な余裕はある」と繰り返し述べていることから、金融市場ではあす2日目の会合で日銀は政策金利を据え置くという見方が広がっています。

一方、市場関係者の間では10月に行われた衆議院選挙で政治情勢が不透明になっているとして、今後日銀は利上げを進めにくくなるのではないかという観測も出ています。

こうした中、アメリカ経済の分析に加えて、この先の利上げに向けて日銀がどのような見通しを示すのかが焦点となります。

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