決算発表するスターフライヤーの町田修社長(30日)

スターフライヤーが30日発表した2024年3月期の単独決算は営業損益が9000万円の黒字(前の期は13億円の赤字)だった。4期ぶりの営業黒字転換となる。最終損益は2期連続の黒字で、前の期の12倍に当たる9億1200万円だった。

同日、北九州市内で記者会見した町田修社長は「旅客の回復で経営はかなり安定してきた。次は成長戦略に備えていく」と局面の転換を強調した。

売上高は24%増の400億円となった。有償旅客数(国内線)は32%増の154万1000人。新型コロナウイルス禍の影響が小さかった20年3月期を1%上回った。搭乗率は78%だった。町田社長は「昨秋からの堅調な動きをみると、旅客の回復は一時的ではない底堅いものを感じる」と分析した。

一方で想定レートの1ドル143円台を上回る円安の進行で、ドル建てで支払う整備費用が上昇した。整備費と燃料費を合わせた円安による利益の押し下げは19億円に上った。

25年3月期は売上高が7%増で過去最高の426億円、営業利益は12億円、税引き利益は50%増の13億円を見込む。「昼間の便を中心に燃料費高騰分を運賃に価格転嫁していく」(町田社長)。搭乗率が比較的低い羽田―北九州や羽田―山口宇部の集客力も高めていく。

スターフライヤーは3月末時点で国内定期便が1日に5路線64往復運航する。国際定期便の2路線は運休が続いている。

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