将来の需要から輸送量を調整する新システムを導入する(画像はイメージ)

アサヒ飲料とキリンビバレッジは29日、2週間先の受注をあらかじめ予測し、輸送量を最適化する管理システムを導入すると発表した。トラックドライバーが不足する「2024年問題」をふまえ、物流を効率化して輸送コストを低減する。2社ともに11月から運用をはじめ、25年には在庫管理する全ての物流拠点に広げる。

物流スタートアップのHacobu(ハコブ、東京・港)が開発した運行管理システム「MOVO PSI」を利用する。23年の10月から11月に実施した実験では、キリンでは在庫日数が13%減り、輸送費も9%減らすことができた。アサヒ飲料でも同様の効果が確認できた。

人工知能(AI)を活用し、過去のデータなどから将来の受注を予測する。予測データから担当者は輸送ルートなどを決める。土日など需要が高まる際は平日に事前に商品を運べるようにしてトラックの積載率を高めるなど輸送量のムラを減らす。

新システムは他業界でも導入をねらう。Hacobu執行役員の佐藤健次氏は、「3年以内に100拠点ぐらいで使われるものにしていきたい」と話した。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。