建機出荷額は2カ月連続で減少した(コマツの粟津工場)

日本建設機械工業会(建機工、東京・港)は30日、3月の建設機械出荷額が前年同月比9.8%減の3560億円だったと発表した。減少は2カ月連続。国内向けは伸びたが、輸出向けの減少幅が2月より拡大した。アジア(中国除く)での鉱山機械の需要減少が響いた。1月まで39カ月連続で増加していたが、減少傾向に転じている。

輸出向けは前年同月比14.7%減の2293億円だった。国内向けは1267億円と0.8%増えたが補えなかった。アジアでは前年同月に需要が多かった鉱山用の大型油圧ショベルの反動減が響いた。欧州でも金利上昇で需要が減っている。

インフラ建設や都市開発に使われる建機は景気の先行指標とされる。コマツは2025年3月期の需要について中南米やアジアで減少すると見込む。販売量の減少などが響いて同期の営業利益を8%減の5570億円と予想している。日立建機も同期の調整後営業利益が2%減の1650億円になると見込んでいる。

同日発表した24年3月期通期の出荷額実績は国内向け・輸出向け合わせて7.5%増の3兆7359億円と、1990年の調査開始以来の最高額を3年連続で更新した。

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