ピーコックストアでの廃食油回収のイメージ

日本航空(JAL)は28日、イオン系のスーパー「ピーコックストア」で廃食油の回収を始めると発表した。2025年にコスモエネルギーホールディングスが量産を予定する国内初の再生航空燃料(SAF)の原料とする。航空業界で脱炭素の本命とされるSAFの普及につなげる。

店頭に廃食油の回収ボックスを設置し、家庭で使ったサラダ油やごま油などを回収する。30日に横浜市内の3店舗から始めて全36店に広げる。コスモHDの量産設備が稼働するまではバイオディーゼルの原料にあてる。

JALは2050年までに二酸化炭素(CO2)の排出量を実質ゼロにする目標を掲げる。航空機の脱炭素化で重要になるのがSAFだ。食用油のもとになる植物が生育する段階でCO2を吸収するため、既存燃料より排出量を約8割減らすと見なすことができる。

国際航空運送協会(IATA)によれば24年のSAF生産量は19億リットルと、世界の航空産業の需要の0.5%にとどまる。SAFの量産と普及には原料となる廃食油の回収が欠かせず、JALはイオンと連携している。

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