東京電力の福島第1原発2号機(8月)=共同

東京電力ホールディングス(HD)は28日、福島第1原子力発電所2号機の溶融燃料(デブリ)の試験的取り出しを再開したと発表した。不具合が生じたカメラ2台の交換作業を終え、取り出し作業を始めた。

同日午前、取り出し装置のパイプの接続作業などを始めた。その後は原子炉底部に3〜4メートルほどのケーブルを垂らし、先端にとりつけた爪上の器具で3グラム以下のデブリの採取を目指す。採取までにおよそ2週間かかる見通しだ。

採取したデブリは国の研究機関に運ぶ。デブリの硬さや成分が分かれば、デブリの成り立ちや原子炉内の状況分析につながるとの期待が大きい。

東電は装置が隔離弁を通過したら「デブリの試験的取り出し着手」と定義している。9月10日には1度隔離弁を通過していた。同17日にカメラに不具合が生じ、取り出し装置を格納容器の外に戻して交換作業などを実施していた。

取り出し作業は3度目の挑戦となる。8月に準備作業を始めた初日にも、取り出し装置のパイプを接続する順番に誤りが見つかり作業を中断した経緯がある。

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