ダイハツ工業は25日、自動車の量産に必要な型式指定の認証不正を受けた再発防止策の進捗状況について国土交通省に報告した。開発に関する文書の改ざんを防止するため、一部の認証試験で計測機器からデータを自動で取得し、試験成績書への記入を自動化するシステムの開発が完了したことなどを明らかにした。
国交省への報告書の提出は四半期ごとに求められており、今回で3回目となる。データの書き換えが多かったことを踏まえ、まず車両の後方が衝突した際の試験データの入力を2024年内に自動化する。星加宏昌副社長はオンラインの記者説明会で「転記ミスや数値の改ざんを防げるため、他の認証試験にも拡大していきたい」と話した。
ダイハツは認証不正で開発を停止していた影響から、バックモニターの搭載などの法規対応が間に合わず、10月末から複数車種の生産を停止する。星加副社長は「具体的な車種や期間は話せないが、顧客に大きな影響はないところまで期間を縮められた」と述べ、納期の遅れは比較的短期にとどまる車種が多いとの認識を示した。
操業状況については「量産工場が完全に停止することはない。混流の生産ラインがほとんどのため少し稼働率は下がるが、従業員は出勤して生産にあたる」と説明した。
【関連記事】
- ・ダイハツ、事業・商品計画をトヨタと協議 認証不正受け
- ・ダイハツ、国交省に再発防止策提出 開発期間4割延ばす
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。