東京地下鉄(東京メトロ)が23日、東証プライム市場に上場した。取引開始直後から買い注文が集まり、上場後についた最初の株価である初値は1630円と、売り出し価格(1200円)を36%上回った。2024年で最大規模となる新規株式公開(IPO)は順調な滑り出しとなった。
上場に伴い、国と東京都はそれぞれ保有する東京メトロ株の一部を売り出した。上場後の発行済み株式の保有割合は国が26.71%、東京都が23.29%となる。
東京メトロは営業利益率が19.6%と競合する私鉄大手の2倍近い水準になる。30年代半ばに開業を目指す有楽町線や南北線の延伸計画もあり、今後も輸送人員の増加を見込む。配当性向は40%を目標とし、株主優待として所有株式数に応じた乗車証や同社関連施設の優待券などを発行する。
売り出し価格ベースで算出した時価総額は6972億円。上場時の時価総額は1996年のJR西日本(7140億円)に匹敵する。IPOとしては2018年のソフトバンク(7兆1800億円)以来の大型案件になる。24年度はキオクシアホールディングス(旧東芝メモリ)、非鉄大手のJX金属の大型上場も見込まれている。
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