航空機のエンジン整備・修理サービス需要拡大が利益を押し上げた=ロイター

【ニューヨーク=西邨紘子】米航空機エンジン大手GEエアロスペース(旧ゼネラル・エレクトリック=GE)が22日発表した2024年7〜9月期決算は、売上高が前年同期と比べ6%増の98億4200万ドル(約1兆5000億円)、純利益は前年同期比で6倍の18億9300万ドルだった。

航空機大手ボーイングとエアバスでそれぞれ旅客機の納入が滞り新型機への切り替えが遅れるなか、航空会社などから旧型機のエンジンの整備・修理の引き合いが増え、収益をけん引した。

特殊要因調整後の1株利益は1.15ドルで、前年同期(0.92ドル)と市場の予想(1.13ドル)をともに上回った。

事業部門別の売上高は、商用機向けのエンジン・サービス部門が8%、防衛事業は2%の増収だった。商用機部門では、機材・サービスのそれぞれで新規発注が前年同期2割増と好調だった。ただ、サプライヤーによる供給問題がネックとなり、主力の新型エンジン「LEAP」の販売は前年同期を下回った。

2024年12月通期の業績予想は調整後1株当たり利益(EPS)で4.20〜4.35ドルの範囲とし、7月時点の予想(3.95〜4.20ドル)から引き上げた。引き続きサービス需要が伸びると見る一方、LEAPエンジンについては12月通期の販売数が「前年を1割程度下回る」(同社)と予想した。

GEエアロスペースは旧GEの3社分割で本体に残った航空機エンジン事業。ヘルスケア事業は23年1月、発電事業は24年4月に分社を完了した。

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