東京・明治神宮外苑の再開発を巡り、事業者側が21日、伐採する樹木の本数を減らすといった計画見直し案を、東京都の環境影響評価審議会に報告した。都の担当者は「今回の変更が環境に著しい影響を及ぼす恐れがあると認められない」と説明。専門家ら委員から大きな異論は出なかったという。事業者側は取材に、早ければ10月中に伐採を始める方針を示した。
事業者を代表する三井不動産などは9月、見直し案を公表。これを踏まえた事業の一部の変更届などを提出し、都はすでに受理している。
審議会で事業者側は、計画の変更内容を報告。出席者からは、積極的な情報公開や丁寧な説明を求める意見が出た。終了後、三井不動産の担当者は「(伐採の)準備が整い次第着手したい」と述べた。
見直し案では3メートル以上の高木の伐採本数を743本から124本減らして619本とした。シンボルのイチョウ並木保全のため、新施設との距離を約8メートルから約18メートルに広げるとしている。
事業を巡っては樹木の大量伐採を伴うことから、音楽家の故坂本龍一さんら著名人からも反対する声が相次いで上がっていた。〔共同〕
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