北海道を中心に飲食チェーン「炭火居酒屋 炎」などを手掛ける伸和ホールディングス(HD)が21日、札証アンビシャスに上場した。同市場への新規上場は約2年ぶり。初値は公開価格(1650円)を7.3%下回る1530円だった。同日札幌証券取引所で取材に応じた佐々木稔之社長は「北海道の食材の良さを再認識してもらい、生産者とお客様をつなげるプラットフォームの役割を果たしたい」と述べた。主なやり取りは以下の通り。
――初値の受け止めは。
「これから様々な投資家向け広報(IR)活動をし、期待に応えていきたい。店舗を利用するお客様に優位性のある配当を打ち出し、還元していく」
――上場への思いは。
「店舗数が50ほどだった10年前に上場を考え、様々な課題をクリアしてきた。上場検討のタイミングで新型コロナウイルスが発生し業績が不安定になったものの、2023年1月に(機関投資家向け市場の)東京プロマーケットに上場、そして創業の地で上場できたのは身が引き締まる思いだ」
――調達資金の使い道は。
「新たな出店を考えている。道内の未出店地域、東北、北関東へも拡大していく。現時点で店舗数目標などは未定だ」
「人材確保、教育にも使う。福利厚生の充実に向けた投資を進める。現状は人材が集まりにくいが、物販店舗、飲食店舗間での人材交流で解消していく」
――今後の成長戦略は。
「北海道の方に株主になっていただき、地産地消の発信源として店舗づくりを強化したい。主力商品を自社工場で製造し直販するビジネスなので、極端な値上げはせず他社と比べても値上げ率は抑えられるとみている」
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