アステラス製薬は21日、胃がん治療薬「ゾルベツキシマブ(米国製品名ヴァイロイ)」が米食品医薬品局(FDA)の承認を取得したと発表した。取得は18日付(米国時間)。同治療薬はすでに日本と欧州などでは販売が認められている。収益の柱の一つとなる戦略商品として位置付けており、世界で最大2000億円の年間売り上げを目指す。
ゾルベツキシマブは胃がんの一種である胃腺がんや食道胃接合部腺がんの治療薬として開発を進めてきた。日本では「ビロイ」という製品名で承認を取得している。
特定のがん細胞に結合して抑制する抗体医薬品に分類される。同社によると米国では、24年に2万6890人が胃がんと診断され、約1万人の死亡者が出ると推定している。
米国での承認取得で、日本、英国、欧州など5カ国・地域で承認を取得したことになる。米国での承認取得について、同社は2025年3月期の連結業績予想に織り込み済みとしている。
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