トラック輸送を鉄道に切り替え、コストや二酸化炭素排出量を検証する

JR西日本グループのJR西日本イノベーションズは26日、貨物列車を使った水産物輸送の実証実験を5月に実施すると発表した。宮城県から大阪府まで列車で運ぶ。漁港から小売店までの輸送コストや二酸化炭素(CO2)排出量について、トラックだけで運ぶ場合と比較する。トラック運転手が不足する「物流2024年問題」に対応する。

5月9〜11日に実験する。宮城県気仙沼市から出荷された銀ザケの冷凍切り身8トンを大阪府寝屋川市の食品スーパーの物流センターまで運ぶ。実験では仙台市と大阪府吹田市の貨物ターミナル駅の間を鉄道で輸送する。

4月にトラック運転手の残業規制が強化され、運転手不足やコスト増が見込まれる。トラックから輸送手段を鉄道や海運に切り替える「モーダルシフト」を進めることで、コスト削減や定時運行の精度向上につなげるねらいだ。

JR西日本イノベーションズはJR西の完全子会社で、17年に陸上養殖事業に参入した。検証結果を受けて今後、自社で生産・販売する水産物において貨物輸送の活用を探る。

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